未来形の使い分け方(will、be going to、現在系)
- カテゴリー:文法
今回は未来形の使い分け方についてです。
通常、私たちは中学校の時に、未来の出来事を表す言い方として、
「will」と「be going to」という2つの表現を教わるかと思います。
1.I will go with you.
いっしょにいくよ。
2.I'm going to attend the conference.
会議に参加する予定です。
さらには、なぜか学校ではあまり教わらないのですが、
(主にすぐ先の)未来を示す表現として、
現在進行形を使うこともできます。
3.She is coming soon.
彼女はすぐに来るよ。
ですが、実はこの3つの表現には明確な違いがあります。
will/wouldの使い方
実はwillは元々、未来の出来事を示すための言い方ではありません。
その証拠に、willやその過去形のwouldをつかって
以下のような言い方をすることもできます。
Time and tide will stop for no man.
時間と潮の流れは誰も待たないものだ。(=歳月人をまたず。)
I would skip my classes and browse around Shinjuku.
よく授業をさぼって新宿をうろついたものだよ。
Will you please bring me a glass of water.
水を一杯持ってきて頂けませんか?
いずれも未来に関する言い方とはかなり異なっています。
ではwillとは何でしょうか?
結論を言ってしまうと、極めて抽象的な言い方ですが
willとは「何かを動かす力」を示す助動詞です。
ここから転じて、「意思」や「法則」の意味を持ちます。
そう考えると、先にあげた未来ではないwillの例文は
いずれも、なんとなく外的な法則や意思の力によって
動かされている感じがしないでしょうか?
Time and tide will stop for no man.
時間と潮の流れは誰も待たないものだ。(=歳月人をまたず。)
⇒ 「~するものだ」という強い法則
I would skip my classes and browse around Shinjuku.
よく授業をさぼって新宿をうろついたものだよ。
⇒ 「~するものだ」という習慣の過去形
Will you please bring the glass of water.
水を一杯持ってきて頂けませんか?
⇒ 「~してもらえないか」という意思の疑問形
このwillの定義を踏まえると、未来を表す場合の
willの定義もなんとなく納得がいくかと思います。
それは、その場で意思を動かされた、という感覚がつよく働いています。
(だから、大体の場合、willはその場で決めたことを言うときに使われることが多いです)
先に例文に出した「I will go with you.」以外にも
以下のように、(予め予定していたわけではなく)
比較的、短い時間の中での決定事項に使われます。
・I'll be right there.
(すぐ行きます)
・It's raining, so I'll take a taxi.
(雨が降っているからタクシーで行くよ)
・I'll have a cold coffee, please.
(冷たいコーヒーが飲みたいです)
以上がwillの簡単なイメージです。
be going to の使い方
次に「be going to」です。
これは見てわかるとおり、文法的には普通の現在進行形です。
つまり、今、「going」しているのです。
ちなみに続く動詞がgoの場合、「be going to go~」が
そのまま「be going~」と続くこともあります。
(というよりそっちのほうが普通です)
これは今、決めたことではなく、すでにto~から
先の文が示す動作に向かっていることを意味します。
つまり、「will」が今、何かに動かされて突発的に決めた事に対し、
「be going to」は今、向かっている途中であり、
予め予定されていた物事に使われる言い回しになります。
・I'm going abroad in this vacation.
(この休みは海外に行く予定なんです)
・Our train is going to leave at 9:30.
(この電車は9時30分に出発します)
・We're going to have dinner with Smith today.
(今日はスミスさんと食事する予定です)
・The weather forecast said it is going to rain.
(天気予報では今日は雨が降るって言ってたよ)
これがbe going toになります。
つまり、willとbe going toの違いは簡単にまとめると以下のようになります。
・「will」は今、または少し前に決めたばかりのこと。
・「be going to」は元々予定して(されて)いたこと。
なので、例えば、
A:I'm going out for dinner, and you?
夕食を食べにいきますが、あなたは?
B:Sounds good, then I'm going too.
いいですね、それでは私も行く予定です。
という会話はおかしいわけです。
正解は「then I'll go with you.」(では一緒に行きます)です。
実はwill/be going toの説明で上げた例文は、
いずれも上記の例文同様にwill/be going toを
入れ替えることのできない文章になっています。
この2つの違いはなんとなくわかって頂けたでしょうか。
すぐ先の未来を表す現在進行形
さて、後はもう一つ。
単純な現在進行形が未来を表す場合です。
これはすぐ先の未来を示す場合など、
その直接の動作をイメージしている時に使われます。
・She is coming soon.
彼女はすぐに来るよ。
・I'm coming back soon.
すぐに戻ります。
あまりいい例文が思いつかないので似たような例文で恐縮ですが、
これらはいずれも5~10分程度の未来を示していますが、
現在進行形には、まさに「来ている」という
リアルなイメージを伴うからではないかと思います。
つまり、この文章を話している人、およびそれを聞いている人の間では、
「すぐに来る」「すぐに戻ってくる」出来事に関して、
まさに今、目の前でまさに起ころうとしている
イメージを共有しているのです。
上記の2つの例文はいずれもwillに置き換えることができますが、
「She will come soon.」に比べて「She is coming soon.」のほうが、
すぐに戻ってくるんだなという感じが強くします。
英語の未来形についてのまとめ
さて、いずれも未来に関する表現でしたが、
長くなってしまったので、この3つの使い方をまとめます。
・「will」は今、または少し前に決めたばかりのこと。
・「be going to」は元々予定して(されて)いたこと。
・「~ing」(現在進行形)はこれからすぐに起こること。
このようになります。
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